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今池弘法堂について資料を調べても不明なので、推測や石屋さんに聞いてまとめました。 写真でわかるように、建物は「今池弘法堂・今池集会所」となっています。 今池弘法堂は昭和30年代にシマから町内会に受け継がれたが、弘法堂の祭りの 参加者が少なくなり、弘法堂の管理は町内会から任意の祭祀団体に受け継がれた。 この任意の祭祀団体が寄合であり、寄合は弘法堂を集会所にも使っている。 参照文献:瀬戸市史民族編 P301 祠堂には弘法堂などがある シマを単位として祀られる祠堂(注1)、石塔には愛宕さん、天王社、地蔵堂、弘法堂などがある P302 祠堂の管理と祭祀を町内会から切り離す 昭和30年代にシマ制度が解体し、町内会制度ができると、シマが行っていた祠堂の祭りは そのまま町内会に受け継がれた。世代交代、外勤者の増加、転入者の増加などによって、 今までムラやシマがおこなってきた祠堂類の祭祀(注2)にも、変化が見られるようになってきた。 祭りの参加者が少なくなり、町費で祭りをするのはおかしいという人が現れ、その為、奉賛会 など任意の祭祀団体を組織して、祠堂の管理と祭祀を町内会から切り離すムラも出てきた。 P311 弘法堂 市域では弘法さんを個人的にお祀りし、3月21日に近在の人にお参りに来てもらい、 お供え菓子を配る所が多い。これを「弘法さんの施し」といっていた。山口や今村では シマごとに弘法堂があった。ここでは、オブクサマ(仏飯)を供える食器の入った木箱が 毎日各家を廻っている。木箱が廻ってくるとオブクサマを用意して、弘法堂にお供えし、 翌日、次の家に廻した。 弘法堂は、寄合などの集会にも使われ集会所のなかった時代 にはシマのセンター的な役割を担っていた。 注1 祠堂(しどう) @家の中の、祖先の霊をまつる所。また寺内で檀家の位牌をまとめて収める堂 Aほこら 注2 祭祀(さいし) 祖先や神々を祀ること。特に天皇が行う祭祀は宮中祭祀と呼ばれる。 [備考] 2024年10月31日追記 1 今池町の石屋さんに確認したら、今池弘法堂は区画整理で昭和35年頃、追分交差点 (現在は津島神社のお札を祀り、西追分町の町内守護をしている祠がある)(写真参照) から今池町の現在の場所に移設された、とのこと。 2 西追分町の町内守護をしている祠について: 津島神社の御札を祀ってある。 右の石像には「秋葉大権現」、左の石像には「山丈大権現」と彫ってある。 但し、「山丈大権現」の「丈」は推測です。彫ってある漢字が読めません。 「夫」、「丈」、「伏」のようにも読める。 どちらが正しいか不明の為、参考情報を下記の通り示します。 [出所]インターネット「コトバンク」から一部引用 山丈→山に棲息すると見立てられている大男,あるいは妖怪。山父(やまちち), 山童(やまわろ),山大人(やまおおひと),山丈(やまたけ)ともいう。大力で蓬髪。 [出所]インターネット「神道 神社https://shinto-jinja.jp/?p=1319」から一部引用 秋葉大権現とは天狗の三尺坊と同一視される、火伏せに霊験あらたかな神。 秋葉大権現の別の呼び方・異称→秋葉三尺坊大権現 秋葉大権現と同一視され、秋葉山の守護神として知られるのが、天狗の三尺坊(さんじゃくぼう)です。 三尺坊は、もとは戸隠で修行し、ついで越後の道場で荒行をしたのち秋葉山に来山します。 神通不思議の妙力を得て、生身のまま天狗となって白狐にまたがり、飛行昇天したといわれています。 [出所]ウイキペディア 「秋葉権現」から一部引用 修験道の霊場としての秋葉山に伝わる山岳信仰と、信州出身の修験者である三尺坊に対する信仰、 本尊の聖観音に対する信仰が複合的に合体し、それらの神仏習合の形を秋葉三尺坊大権現として 仏教視点でまとめたものが「遠州秋葉山本地聖観世音三尺坊略縁起」である。 参考として津島神社につき簡略説明を以下に示します。 [出所]津島神社https://tsushimajinja.or.jp/から一部引用 由緒 津島神社は古くは津島牛頭天王社と申し今日もなお一般に「お天王さま」と尊称されております。 大神は国土経営・産業開発にお力を致され民生の安定に限りないご仁慈を垂れさせられた御神徳は 広大でありますが、わけても津島のお社は人の身に起こる災厄と疫病(はやりやまい)除けの 守護神として、また授福の大神としてあまねく世に知られて居ります。 諸国の天王社の本社として全国に約3,000社の御分霊社があります。 御祭神 主神:建速須佐之男命 相殿:大穴牟遅命(大国主命) |
今池弘法堂・今池集会所 正面入り口右の小さい祠に 重かる地蔵が祀られている |
今池弘法堂・今池集会所 |
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今池弘法堂・今池集会所 東から西を見る |
今池弘法堂・今池集会所 西から東を見る |
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西追分町の町内守護をしている祠 右の石像には「秋葉大権現」、左の石像には「山丈大権現」と彫ってある。 但し、「山丈大権現」の「丈」は推測です。彫ってある漢字が読めません。 「夫」、「丈」、「伏」のようにも読める。 |
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