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2019年6月2日愛知県瀬戸市の馬ケ城浄水場を見学してきました。 1年に1回しか公開されないので貴重な体験です。 以前は蛇ケ洞浄水場も1年に1回公開 されていましたが現在は公開は馬ケ城浄水場となりました。 馬ケ城浄水場には駐車場がないので、瀬戸市の法泉寺の近くに「窯垣の小路」駐車場に駐車し、 目的地の馬ケ城浄水場へ歩いて行こうとしましたが、距離がありそうなので、駐車場に戻り、 目的地まで車で行けるところまで行こうとしたら、国道248号沿いに瀬戸市の職員が馬ケ城浄水場 の案内板を持って立っていました。案内に従い、東古瀬戸町交差点を右折し県道212号の最初 の交差点に立っていた瀬戸市の職員の案内で臨時駐車場になっている古瀬戸小学校へ到着。 ここから徒歩で目的地の馬ケ城浄水場まで徒歩10分。想像を上回るダムや景観にびっくり。 馬ケ城浄水場の入口近くにテントがあり、4種類の水(馬ケ城浄水場、原山浄水場、蛇ケ洞浄水場 及び愛知県から給水)の試飲をし、美味しかった水の紙コップをそれぞれの紙コップ用ごみ箱に投入 することにより美味しい水を選ぶイベントがあった。味の区別がつかなかったので馬ケ城浄水場の水 を選びました。 更に、無料で「あいちの水」のアルミ製ボトルを頂いた。 当日は、令和になって初めての天皇・皇后両陛下の地方訪問が瀬戸市に隣接する尾張旭市の 県森林公園での全国植樹祭となりました。そこで両陛下が記念植樹をされました。 従って、馬ケ城浄水場見学には多くの見学者は来ないだろうと思っていたら、良そうに反して、 多くの見学者が来られた。茶道表千家大津典子先生や県立瀬戸西高等学校茶華道部の皆さん の協力でお茶会が催され、無料の抹茶サービスを受けた。非常に姿勢が良く、相手に敬意を示す しぐさの女生徒のお蔭で爽やかで良い気持ちになった。 【備考】 1 「馬ケ城浄水場 水道資料室」 説明の出所:平成16年6月1日 瀬戸市水道部 浄水場管理事務所 作成の説明板 瀬戸市には馬ケ城浄水場、原山浄水場、蛇ケ洞浄水場の3つの浄水場がありますが、 このうち、最も古い浄水場が馬ケ城浄水場です。 昭和5年9月に事業認可を得て、昭和6年9月から馬ケ城浄水場建設に着工し、12月には 馬ケ城から配水管布設を起工することとなり、昭和8年12月に通水しました。 給水区域を瀬戸市市街地とするこの事業は、水源を馬ケ城流域内の渓流水とし、補助水源として 市街地東方地帯から流出する渓流水を猿投本谷、西谷地区にて取水堤でせき止め取水し、馬ケ城 に重力式コンクリートダムで貯水し、浄水場を建設しました。 浄水場の中心に位置する管理棟は、大正ロマンがただよう「洋風建築」で、当時の瀬戸市の 近代化を象徴する建築物であり、これまで屋根、床、内装、外壁塗装など部分的な改修は 行ってきましたが、建物全体の改修については実施してきませんでした。 そこで、水道通水開始から70年以上経過し管理棟の老朽化が進んできましたので、今回、 管理棟を大改修し、合わせて、瀬戸市水道創設期から今日までの水道事業の拡張、発展の歩み の資料を残し、今後も良好な水道水源を維持し水の大切さを伝えていくため、管理棟内に 水道資料室を開設しました。 しかし、今回の管理棟改修にあたっても、管理棟を今後も近代遺産として残していくため、 できるだけ建設当時の雰囲気を残した改修にとどめることに努めました。 最後に、管理棟の改修ならびに水道資料室の解説にあたっては、県文化財課をはじめ県境団体、 水道関係者、地元古瀬戸小学校のみなさんに貴重な資料を提供していただくとともに、さまざまな 助言をいただきました。 ここん、あらためて皆様方のご協力に感謝するとともに、この水道資料室の解説があらたな 瀬戸市水道事業の発展につながれば幸いです。 平成16年6月1日 瀬戸市水道部 浄水場管理事務所 2 「瀬戸市上水道のあゆみ」 説明の出所:水道資料室内の説明板 *1936年通水と仮定すると、この説明板が作成された年は2016年のようだ<ウェブ作者> 瀬戸市の水道は1933年(昭和8)に馬ケ城浄水場を建設し、中心市街地への通水を開始してから 80周年を迎えました。1958年(昭和33)に原山浄水場、1974年(昭和49)に蛇ケ洞浄水場が 完成し、愛知県から購入する水を合わせて、現在では1日に約万トンもの水を市内に配水し、 水道は私たちの毎日の生活に欠かせないものとなっています。 80年前の瀬戸は、焼物産業が発展を続けていましたが、水道といっても沢水を汲むだけの 簡易水道や井戸しかなく、市民が安心して飲める水の確保は不十分で、窯焼き作業による 火事の心配もありました。こうした中で、1931年(昭和6)に馬ケ城の貯水池と赤津川・ 東山路川を水源とする水道施設建設に着手しましたが、当時は大型建設機械などなく、 主に人力による作業であり、2年余りの難工事の末に竣工しました。 私たちの今の豊かな生活があるのは、後世の繁栄を願い先人が流した尊い汗と涙のお蔭であり、 今を生きる私たちも次世代に何を残すべきかを常に考え続けていくことが、先人の労苦に 報いる道だと思います。 [参考情報1:全国植樹祭] 2019年5月1日の代替わり後、初めての地方訪問は愛知県尾張旭市の県森林公園(尾張旭市と 名古屋市守山区にまたがる)での全国植樹祭となりました。6月2日植樹祭の式典が県森林公園 で開かれ、両陛下が記念植樹や種蒔きをします。 前日(6月1日)は愛知県あま市の「あま市七宝焼きアートヴィレッジ」を訪問されました。 当日は名古屋観光ホテルに宿泊されました。 [参考情報2:4大行幸啓(ぎょうこうけい)] 天皇陛下が皇太子当時から出席されている国民文化祭が植樹祭、国体、全国豊かな海づくり大会 に加わり、4大行幸啓となる。 |
臨時駐車場の古瀬戸小学校への曲がりくねった坂 |
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古瀬戸小学校の正門 |
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古瀬戸小学校の山の斜面に「古せと」と植樹されている |
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馬ケ城浄水場入口 |
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馬ケ城浄水場入口のゲートの緑色の織部釉陶器製の銘板「馬ケ城浄水源地」 |
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馬ケ城浄水場入口のゲートの緑色の織部釉陶器製の銘板「水道発祥の地」 |
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馬ケ城浄水場入口入ってすぐの貯水池(4工程目(最終工程))の緩速濾過池 |
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緩速濾過池(1〜3工程目;約8時間かけて1mの砂層で濾過され水道水ができる) |
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着水井(一日の水道配水量に合わせ濾過量を調節する池) |
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着水井 |
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濾過に使う砂(左から右へ粒が小さくなる: 南木曽産原砂、南木曽産、淡路産、鹿島産、ベトナム産、濾過砂) |
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水道資料室と抹茶 |
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水道資料室 |
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昭和6年(1931年)完成当時の馬ケ城浄水場事務所 |
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お茶会 (協力: 茶道表千家 大津典子先生、県立瀬戸西高等学校茶華道部の皆さん) |
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茶会席の前に水道資料室がある |
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抹茶とお菓子 |
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水道資料室 |
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水道資料室の前の景色 (鯉が泳いでいる) |
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水道資料室の前の景色 |
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水道資料室の前の景色 |
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馬ケ城ダム (高さ15.5m 貯水量 24万m3 重力式コンクリートダム)の頂部 |
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馬ケ城貯水池からダムを経由して左へ着水井(調整池)や瀬戸川へ水が流される |
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ダムの上から、ダムから流れ落ちる水を見る |
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ダムの下から、ダムから流れ落ちる水を見る |
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馬ケ城浄水場のイラスト |
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ダムの下に咲くモミジの花? |
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頂いた「あいちの水」 (飲用水、375ml、製造者 焼津市のエスエスケイフーズ 採水地 愛知県東三河水道事務所 豊川浄水場) |
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瀬戸市蔵所町の旧市庁舎(右に旧蔵所交番の一部が見える)前での通水式 (瀬戸市上水道通水式宴会場の案内板と記念橋付近の瀬戸川に浮かぶクジラの模型が見える) (昭和11年5月16日伊里写真館撮影)) |
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