2004年2月1日(午後1時30分〜3時30分)、瀬戸市文化センターの文化ホールで国際俳優の
藤岡弘氏をボランティア名誉リーダとした瀬戸市おもてなしボランティア結団式
が行われました。
2005年3月に開催される国際万博「愛・地球博」へ全国各地・世界各国から多くの人が訪れ、
瀬戸市にも多くの来訪者が見込まれます。 これをきっかけとして、瀬戸市への来訪者と接し、
心を込めておもてなしをし、瀬戸の魅力を伝えることにより、良い印象を持っていただき、
瀬戸へ再び、来訪して頂けるようにする為、「瀬戸市おもてなしボランティア」6,000人が
募集されています。現在、約800名がボランティア登録しています。
当日、藤岡氏の講演終了後、小生は文化ホール入口でボランティア登録しました。
藤岡弘氏のメッセージはなかなか興味あるものでした。この後でパンフレットを引用して
藤岡氏のメッセージを紹介しますが、小生の感想等を述べます。
ボランティア名誉リーダとしてすばらしい人を瀬戸市は見つけた。
芸能界では、ボランティアをすると売名行為だと批判されたりするが、そんな卑小な批判は
無視しているが、競争相手を引き摺り下ろしたりしてエゴが渦巻く芸能世界で藤岡氏も一時、
そういう世界の俗悪な思想に侵されそうになったことがあるが、幼い頃の両親の教えや、
なにげない他人への気遣いで他人が感謝する事に感動し、ボランティア活動をし、多くの
感動を国内外で共有し、世界の貧困を知るようになり、芸能界の悪弊に陥らずに済んだ。
このように、まるで少年のような素直な気持の持ち主が芸能界におられることに、小生は
ちょっと驚きを覚えました。 現在95歳になる母を非常に大事にされている氏の考えを
超大雑把に表現すれば、「地球規模の貧困と生命の危険を救うには地球愛が必要で、
その実践のためには、ボランティアの活動が必要」という考えのようです。更に、氏のような
ボランティアが、地域から国、国から世界へと増えて世の中が住み易くなる事を願いたい
ものです。
≪藤岡氏のメッセージ≫
(2005年日本国際博覧会推進瀬戸地区協議会のパンフレット「広がれ! つながれ! おもてなし」から引用)
私が生まれ育った愛媛県では、古くから八十八ヶ所巡礼が盛んで、お遍路さんをいたわり、
何か自分の出来る事をしてあげるという「おせったい」という習慣が身近にありました。
人の為に何かをしたいという感覚はその頃から自然に培われ、それが自分のボランティア
活動の原点になっているような気がします。「仮面ライダー」に出演していた30年以上前から
施設への慰問をしたり、現在は国内外での活動、又、メンバーと共に海外では国際紛争他、
飢餓地域での救済活動に携わっております。
海外の紛争地で活動した中で実感した事は、日本が本当の意味で世界に貢献し、世界から
信頼される国になるためには、私達ひとりひとりが国際的な視野に立ちながら、その一方で
私達の国の礎となっている、歴史や文化、伝統を再認識し、誇りをもってこれを世界に発信
していく事の大切さです。
そうした意味で「Global Harmony」をテーマに掲げ、120を超える国が参加する愛・地球博は
民族もイデオロギーも全てを超えて、世界中の人々の精神や文化が出会い、融合する場
として、 これまでにない新しいスタイルの万博になるでしょう。
そして、その開催都市である瀬戸は、古くから生活に密着したやきものをつくり続け、華道や
茶道、料理道など、日本独自の「雅」の精神文化の発展に貢献してきた街です。そんな伝統ある
街に暮らす皆さんが、ボランティアで来訪者への温かいおもてなしをしながら、独自の発信を
行っていく事に大きな価値を感じています。
ボランティアといっても大袈裟に考える必要はありません。 それぞれの立場の中で、相手の
手足になったり、その人の心情になって話を聞いたり、思いやってあげたりするだけでも、
それはすでにボランティア実践の第一歩となっているのです。
2005年の愛・地球博でのおもてなし活動において、ボランティアに参加される皆さんが心から
の思いやりやいたわりを持って、来訪者の方々に感動と感謝の火を灯し、未来につながる
希望あふれる街づくり、国づくりへと継承されていく事を心より願ってやみません。
合掌
藤岡 弘
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